業務用エアコンの購入を考えている会社の担当者の方は、中古と新品どちらを購入するべきか判断できていますか?
新品の見積もりを依頼してみて、合計金額の高額さと内訳をみて、意外とかかることに、驚いている方も多いのではないでしょうか?家庭用エアコンと違い高額ですし、中々購入する機会もないので、どうすべきか頭を抱えてしまっている……なんて人も少なくないのでは。
実際のところ中古でも大手メーカーのダイキン、日立、三菱電機、東芝製などの機種であれば冷暖房の機能もそこまで違いがないのではないか?新古品という選択肢もあるのでは?、と思いますよね。
新品の業務用エアコンを購入したからといって、その場所に「100%の効果を発揮してくれるかはわからない」、つまり一番大事になってくるのは『面積やその場所に適したエアコンを設置する』ということです。オフィスなのか、飲食店なのかで選ぶべきものは大きく変わってきます。
中古であっても状態の良いものを選ぶ事はもちろん大切です。その場所に適したものであれば、新品と大差ない空調効果を得られる可能性があります。
しかし、何に関してでもつきまとうのがメリットとデメリット。本記事ではそういった中古の業務用エアコンのあれこれをご説明していきたいと思います。
中古の業務用エアコンのメリットとは?
まずは中古の業務用エアコンのメリットを見ていきましょう。会社の環境や状況によっては、中古を購入するほうがメリットが多い可能性もあります。しっかり確認しておいてください。
新品よりは確実に安い
一番に言えることは「金額が安い」ということ。中古は新品で購入した人がある一定の期間使用した後に不要になり、そのエアコンを業者が引き取り再度販売されているもの。
中には安い天カセタイプのエアコンも売っていたりしますが、中古といってもどのくらい古いものなのかは物によって違います。冒頭でもお話したように、新古品というものもあるので金額は様々になっています。
ニーズに合えば上手く活用できる
中古品として販売している業務用エアコンの種類はそこまで豊富とは言えません。やはり新品の方が種類は多いのできちんと選ぶことができるのは確実でしょう。
しかし、最近ではネットでの販売や、メールや電話などで相談も簡単にすることができます。「場所」「面積」「環境」に適した中古エアコンがある場合もあるので上手に活用できる可能性もあります。
サービスの良いお店であれば発送などを無料してもらえたり、対応も早いです。ネットで気になったところがあれば営業日に問い合わせてみましょう。
中古の業務用エアコンの相場とは?
業務用エアコンは馬力、種類などによって金額は変わってきます。おおよその金額だけでも把握しておくようにしましょう。
①天井カセット型(4方向タイプ)→ 130,000~150,000円(6馬力)
※馬力が1ずつ下がることによって5,000~7,000円安くなる
②天井吊型(4方向タイプ)→ 120,000~140,000円(5馬力)
※馬力が1ずつ下がることによって約5,000円安くなる
あまりにも安価なものには注意
中古の物であっても10万円以上はするのが現実です。もっと安いのを見掛けたことがある人もいるとは思いますが、そういったものは年式が古かったり、保証がないものがあるので注意が必要です。
さらに業務用エアコンの補修用性能部品の保有期間は、生産を終了してから9年間となっているので購入後の修理に対応してもらえない可能性も出てきてしまいます。確認はしっかりするようにしましょう。
中古の業務用エアコンのデメリットとは?
次に中古を購入、設置するにあたってのデメリットを見ていきましょう。
新品よりかは故障しやすく、性能も低い
綺麗に掃除され、動作の確認もきちんと取っているといっても新品の物よりかは年式が古いので故障はしやすい、と考えられます。
そして性能も低いので最近発売された新品よりかは電気代も掛かります。現在使用しているものと年式をきちんと比べ、あまり変わらないようであれば購入しない方が良いと思います。
修理ができない可能性も?
先程も少しお話しましたが補修用性能部品がない可能性があります。中古を購入、少ししてから故障、修理をしようとしたら部品がなくて交換、そうなってしまうととても損をしてしまいますので注意しましょう。
新品の物同様の工賃が掛かる
中古と新品で本体価格を見てみるともちろん中古の物の方が安い。しかし、取り付けや交換の工賃は同じ費用掛かってしまうのです。
工賃も決して安価ではありません。これだけ取り付けにお金が掛かってしまうならもっと長持ちする新品の方が良かった…激安という言葉に騙されなければよかった…と後々後悔しないようにしましょう。
業務用エアコンの取り付けは業者に頼まないといけない
販売店には専門知識のある人、資格を持っている人もいるかもしれませんが、どちらにせよ、業務用エアコンの取付け工事には業者に依頼する必要があります。
中古で購入したお店で取り付けも行ってくれれば良いのですが販売のみの場合は自分で探さないといけません。保証付きであったりアフターケアをしてくれるお店もあるのでお店選びも慎重に行いましょう。
中古を購入の際のポイントは「年式」の確認
先程から口を酸っぱくして言っていますが、中古の業務用エアコンを購入する際に一番注目しておかないといけないポイントは『年式』です。
今使用している物、購入を考えている中古の物と必ず比較することを徹底しましょう。同じくらいの年式のものを購入するのは損です。それだとしたら今ある物を修理、きちんとメンテナンスして長持ちさせる方が確実に安いと言えるでしょう。
中古の市場に出回るのは7年前のものが多い?
実際にリサイクルショップなどで販売されている業務用エアコンは、年式が7年前のものが多いと言われています。
業務用エアコンの寿命は長持ちすれば15年くらいと言われていますが、メンテナンスなどをきちんとしていない場合は5、6年で壊れてしまいます。
もしかしたらすぐ壊れてしまうかもしれないし、中古と言えど購入から10年もつかもしれません。要するにリスキーな部分もある、ということなのです。
購入金額と毎月の電気代について
ここまでで中古の業務用エアコンのメリット、デメリットをまとめてきました。みなさんは何となくどの部分に注目するべきかということはわかってきましたか?
購入する際の本体価格、取り付けの工事費用、ここまではわかったと思います。しかし、一番気にしておかないといけないところは『毎月の電気代』という部分です。
①新品の業務用エアコンの本体代+工事費用+毎月の電気代(最新の省エネタイプ)
②中古の業務用エアコンの本体代+工事費用+毎月の電気代(年式が約5年前のタイプ)
①と②では毎月掛かる電気代も変わってきます。5年経っている中古のエアコンの場合、新品の物と比べると20~30%は消費電力が多くなっていると言われています。
中古の方が今掛かる金額は安く抑えられるかもしれませんが、電気代は新品の方が安い。そして以前使用していた人がきちんとメンテナンスをしていたかわからないリスクを考えると最新の物を購入したほうが良いのではと筆者は思います。
どちらを買うにせよ、安易に考えてはいけないということです。きちんと見積もりを取り、金額を比較して決めるようにしましょう。
より電気代を安くできるものを購入しましょう
業務用エアコンは決して安い物ではありません。かといって中古の物をテキトーに購入してしまってはリスクが高いです。きちんと考えて購入するようにしましょう。
メリットの部分で少しお話しましたが「場所」「面積」「環境」といったことは大きく関係してきます。
例えば、今まで倉庫として使用していた部屋にエアコンを設置したい、メインで使用している部屋のエアコンの年式は5年前、こういった場合は中古の物を購入して年式を合わせておくのも良いのかもしれません。
そうすることによって把握も楽になりますし、交換の際は一斉にできるかもしれません。まとめて新品を購入の際は少し割引が入るかもしれませんし、そういった面でメリットも増える可能性があります。
どういった場所にどういった理由で中古の物を設置するかというのはとても大事なことなのです。高価なものだけに、購入の際はきちんと考えるようにしてください。