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この記事ではキュービクル設置にかかる費用、値段を節約できるポイント、申込から設置完了までのスケジュールを詳しくまとめています。

長年キュービクルを扱ってきた実績のある小川電機株式会社の前田さん(一級電気施工管理技士)に、「キュービクルの値段について事業者が知っておくべきこと」というテーマで話を伺い、プロの目線からご回答頂いた内容を記事にしています。

キュービクルの買い替え、交換を検討している事業者の方、新たにキュービクルを導入することになった方にご一読いただきたい内容です。

キュービクルを設置する必要のある事業者

キュービクルの正式名称は「キュービクル式高圧受電設備」といいます。

発電所や変電所から流れてくる6,600ボルト(V)の電圧を、事業所で電気として利用できる220ボルトの電圧に変電する装置のことです。

一般家庭や50kw以下の事業所の場合、電柱についている「トランス」が変電の役割を果たしてくれます。

しかし50kw以上の電力を利用する事業者の場合は、事業者ごとに自分で変電設備を設けることが義務付けられているため、キュービクルの導入が必須となります。

キュービクル式高圧受電設備の導入価格はどのくらい必要?

キュービクル導入にかかる値段は上の図の通りです。本体価格、設置費用、月額メンテナンス費用、随時交換費用がかかります。

本体価格

規模 施設例 本体価格
100kw コンビニ、小規模店舗 200万円前後
200kw 中規模店舗、小規模工場 350~450万円
300kw 中規模工場、スーパーマーケット 550~650万円
500kw テナントビル(大規模)、製造工場、病院 1000~1200万円

キュービクルの本体価格は、100kwが200万円前後、200kwが350~450万円、300kwが550~650万円、500kwが1000~1200万円ほどが相場です。

値段は設置するキュービクルの規模(トランス容量)によって大きく異なるため、自分の事業所の使用電力量から適切なトランス容量のキュービクルを選択することが節約に繋がります。

前田さん(1級電気施工管理技士)
前田さん(1級電気施工管理技士)
小川電機にお見積りいただければ、今お使いのキュービクルが本当にあなたの事業所に適した容量になっているのかから確認し、適切な交換費用をお見積り致します。

設置費用

規模 施設例 設置費用
100kw コンビニ、小規模店舗 現場調査が必要
200kw 中規模店舗、小規模工場 現場調査が必要
300kw 中規模工場、スーパーマーケット 現場調査が必要
500kw テナントビル(大規模)、製造工場、病院 現場調査が必要

設置費用に関しては、申し訳ありませんが一概にお伝えすることができません。規模が同じでも、お店の構造や立地によって大きく費用が異なるためです。

設置費用まで詳しく知りたい方は、一度無料のお見積りをお申込ください。状況を総合的に判断した上で設置費用をお伝え致します。

キュービクル
について
専門家にご相談頂けます

小川電機のキュービクル専門家に、設置費用の見積もり・トランス容量・設置スケジュールなど、何でもご相談頂けます。

※電話受付:平日 8:30〜17:30
※前田宛にお電話頂けるとスムーズです

メンテナンス費用

規模 施設例 ※メンテナンス費用
100kw コンビニ、小規模店舗 月額5~10万円
200kw 中規模店舗、小規模工場 月額5~10万円
300kw 中規模工場、スーパーマーケット 月額5~10万円
500kw テナントビル(大規模)、製造工場、病院 月額5~10万円

※メンテナンス費用は依頼する業者による(関西電気保安協会、関東電気保安協会、個人 etc)

キュービクルのメンテナンスは、主任技術者が毎月確認し事業者様へ報告する決まりがあります。

メンテナンスにかかる値段はどの業者に依頼するかによって費用が異なりますが、だいたい月額5~10万円に収まることが多いです。

依頼業者は関西であれば関西電気保安協会、関東であれば関東電気保安協会が有名です。その他個人で請けている方もいます。

交換費用

キュービクルの交換費用に関しても、どのくらい金額がかかるのか一概にはいえません。

部品ごとに交換時期が違うため、毎月のメンテナンスで主任技術者から指摘があった場合は、早めに部品を交換することがおすすめです。

キュービクルを導入したい!少しでも値段を節約する方法は?

50kw以上を使う事業所はキュービクルを設置する義務があることはご説明しました。

とはいっても、できるだけ値段を安く抑えながら使用したいと思う方も多いのではないでしょうか。

以下では、長年キュービクルを扱ってきた小川電機の技術者である前田さんにお聞きした少しでも安く値段を抑える方法についてご紹介します。

値段を抑える方法1:夏場の電気使用量を抑える

年間の電気料金がどう決まるかといえば、最も多く電力を使った日のkw数から1年間分の電気使用料金を算出しています。これを「ピークカット」と呼びます。

電気代を抑えたければこのピークカットの電気使用量を抑えればよく、大半の事業者が夏場の電気代を抑えることになります。

前田さん(1級電気施工管理技士)
前田さん(1級電気施工管理技士)
つまり、夏場は特に

・エアコンをつけっぱなしにしない

・誰もいない会議室の電気は消す

などの基本的な対策を習慣化することが一番の電気代節約に繋がります

キュービクル本体に目を向ける前に、こういった基本的な節約術をきちんと行うことが大切なのです。

値段を抑える方法2:適切な容量のキュービクルを選ぶ

例えば、ピーク時の電気使用量が過去数年「60kw程度」の事業者に、300kwのトランス容量のキュービクルは必要なく、100kwのもので十分かもしれません。

300kwのキュービクルの本体価格は550~650万円。対して100kwのキュービクルは約200万円なので、適切な容量のキュービクルを購入するだけで約300万円の節約になります

前田さん(1級電気施工管理技士)
前田さん(1級電気施工管理技士)
実際にピーク時の使用量が60kw以内におさまっている事業者が200kwのキュービクルを契約していた事例がありました。

小川電機では適切な容量選択をするところからお客様に寄り添い、費用のご提案をしております。

値段を抑える方法3:経年数の長い機械を買い換える

特に工場など、大型の機械を多く扱う事業者の場合、機械の経年劣化により電気の利用効率が落ちて電気代がかさんでいるケースがあります。

このような場合は新しく機械を買い替えた方が電気効率が良くなり電気代の節約に繋がります。

前田さん(1級電気施工管理技士)
前田さん(1級電気施工管理技士)
ただし機械の購入・設置費用と、電気代の削減費用を比べてみるまでは本当に節約になるかわかりません。

機械を買い換える前に一度を試算してみてください。

備考:補助金について

よく補助金に関して「どのくらい安くなるのか」というご質問をいただくことがありますが、実は補助金が出たとしても全体費用は安くならないことがほとんどです。

補助金についてはキュービクル本体ではなくキュービクル内部の「変圧器」に対して、経済産業省と環境省が制度を用意してくれています。

しかし補助金の対象になる変圧器は「トップランナー基準」を満たす省エネ効果の高い高効率機種のみに限られるので、もともとの価格自体が高額の商品になります。

前田さん(1級電気施工管理技士)
前田さん(1級電気施工管理技士)

補助金制度は「高性能で高額な変圧器」を割引で購入できるという制度なのです。

なので例えば補助金獲得のために高性能の変圧器に変更した場合、逆に予定よりも値段が高くなるケースもありえるということです。

キュービクルの費用お見積から設置完了までのスケジュール

ここからは実際にキュービクル設置の見積を依頼し、実際に設置が完了するまでのスケジュールを紹介します。

見積を依頼する業者によってスケジュールに細かな違いはあれど、共通する部分も多いので、ここでは小川電機社に見積もりを依頼いただけた場合を想定して具体的にご紹介します。

ステップ1:見積申込

まずは専用の申込みフォームから必要事項を記入した上でお申込ください。

ステップ2:お打ち合わせ(1回目)・現場調査

すぐに小川電機担当者からお申込頂いたメールアドレス宛に連絡を致します。

お申込いただいてから1~2週間のうちに、お打ち合わせ兼現地調査をする日程を決定します。

キュービクル導入に関してお持ちの疑問点も、このお打ち合わせで解消致します。

ステップ3:お見積提出

現地調査ののち、20日前後でお見積り費用とその内訳をご提出致します。

内容に問題がないかご確認いただき、合意が取れた上で次のステップに進みます。

ステップ4:お打ち合わせ(2回目)

お見積り提出から1~2週間を目安に、2度目のお打ち合わせを行います。

この場でお見積りの内容と金額の最終確認を実施します。現場が遠方の場合は、電話やオンライン会議で実施することもあります。

ステップ5:契約書締結

2回目のお打ち合わせで合意した内容を契約書にまとめ、お打ち合わせから1~2週間でご提出致します。

ステップ6:施工開始

契約書締結から大体2~3ヶ月以内の日程に、施行日を決めることが多いです。

こちらは事業者様の状況やご要望に応じて、柔軟に対応しております。

ステップ7:設置完了

設置は施工開始から2~3日で完了します。

キュービクルの設置・交換についてよくある質問

質問1:キュービクルをずっと交換しないと何が起きるの?

キュービクルの老朽化により波及事故に繋がる可能性があります。高圧受電設備に事故が発生した場合は、事業者の自己責任となり賠償責任が発生します

事故が起こってからでは遅いので、事故が発生する前に古くなった部品は交換しなければならないのです。

質問2:保安協会は工事までしてくれないの?

保安協会は月々のメンテナンスを担当してくれますが、年数や定期点検にて指摘するだけで実際の工事はしてくれません。

質問3:小川電機さんに依頼するメリットは?

小川電機には電気施工管理技士電気工事士などの専門資格保有者が多く、1級電気施工管理技士が直接お打ち合わせを担当することも多いです。

一部の奥地を除き、日本全国対応が可能です。見積から設置までの段取りもスムーズで、他社に比べて平均1~2割ほど安くご案内できることも多くの事業者から小川電機が選ばれている理由です。

「小川電機株式会社」について

今回取材にご協力頂いた小川電機株式会社は、設立から50年以上続く総合商社です。キュービクルをはじめ様々なオフィス家電、マンション大型家電など、特に電材系に強い流通ネットワークを持っています

会社名 小川電機株式会社
会社設立 1963年(昭和38年)3月21日
事業内容 電設資材・住設機器・家電製品の総合卸商社
所在地 大阪本社:〒545-0021 大阪府大阪市阿倍野区阪南町2丁目2番4号
東京支社:〒108-0023 東京都港区芝浦2-15-16 田町KSビル2F
他多数
資本金 90,000,000円
代表者 代表取締役会長 小川 能理夫
代表取締役社長 小川 雄大
従業員 365名(グループ計)
ホームページ https://www.ogawa.co.jp/

社員の「電気施工管理技師」「電気工事士」など専門資格取得も積極的に推進されており、キュービクルに関しては国内トップクラスの知見を持つ企業です。

キュービクルの設置や交換を検討されている方は、ぜひ小川電機にご連絡ください

この記事の監修者:前田恭宏さん

氏名 前田恭宏
経歴 小川電機勤務歴35年。年間15~20基、過去5年で100基以上のキュービクル取扱実績有り。1級電気施工管理技士。

まとめ

キュービクルの設置にかかる値段から、設置の手順とスケジュール、電気代を節約するポイントまで解説しました。いかがだったでしょうか。

キュービクルは定期的に交換をしないと、機器の老朽化で波及事故など取り返しのつかない事態になりかねません。その場合の賠償責任も事業者が負うことになります。

なので高圧受電契約をする全ての事業者は、「値段の節約」だけに目を向けるのではなく、きちんとキュービクルの取り扱い方やメンテナンスの必要性についての正しい知識を身につけてください。

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