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キュービクルとは

まずは、キュービクルがどのような設備なのか、基本情報を解説します。

キュービクルとは「高圧受電設備」の一種で、発電所や変電所から送られる高圧(6,600ボルト)の電気を、私たちが使用できる低圧(100ボルトまたは200ボルト)に変換するための設備を指します。

その中でも、キュービクルは特に金属製の外箱に機器が収められたタイプを指します。この外箱は、風雨や日光といった外部環境から設備を保護し、故障や事故のリスクを軽減する役割を果たします。また、正式には「キュービクル式高圧受電設備」と呼ばれますが、一般的には単に「キュービクル」と呼ばれることがほとんどです。

この設備は、電力を大量に消費する工場、病院、オフィスビルなどに設置されています。その背景には、契約電力が50kW以上の事業者に対して高圧受電設備の設置が法律で義務付けられていることがあります。キュービクルはこれらの施設で安定した電力供給を支える重要な役割を担っています。

キュービクルには法律で保安点検が義務づけられている

キュービクルの保安点検は、電気事業法により事業者に義務付けられています。

電気事業法は、電気事業の運営や電気工作物の保安を確保するために定められた法律です。「電気工作物」とは、発電・変電・蓄電・送電・配電、または電気の使用に関連する設備を指し、キュービクルもこれに含まれます。そのため、キュービクルの所有者や管理者は、電気事業法に基づいて適切な保守・管理を行う必要があります。

この法律では、キュービクルの定期的な保安点検が義務化されています。点検は「月次点検」(毎月または隔月)と「年次点検」(毎年または3年に1度)の2種類に分類されます。

また、これらの点検は有資格者である電気主任技術者による実施が求められています。ただし、電気主任技術者を自社で雇用することが難しい場合には、外部委託承認制度を活用して点検業務を外部業者に依頼することが可能です。

キュービクルの点検方法

キュービクルの点検は、電気事業法に基づいて定められた方法に従って行う必要があります。法律で義務付けられた点検を適切に実施することで、設備の安全性を確保し、重大な事故を未然に防ぐことが可能です。

点検項目

キュービクルには多様な部品が使用されており、中には劣化が早い部品も含まれています。そのため、自家用電気工作物や事業用電気工作物として、法律に基づき定期的な点検が必要です。

月次点検

キュービクルなどの高圧受電設備を設置している事業所では、電気事業法に基づき、月に1回の点検が義務付けられています。点検は定められた項目に従って実施する必要があり、次のように進めます。

まず、キュービクルの外部や周辺環境を点検し、次の内容を確認します。

  • ①キュービクル本体に異音や異臭、損傷、劣化、汚損がないか
  • ②周辺に落下物や危険物がなく、安全が確保されているか
  • ③配線や機械が適切に取り付けられ、過熱などの異常がないか
  • ④保安装置や監視装置が正常に設置され、作動しているか
  • ⑤土台やフェンス、外装に損傷や異常がないか

次に、キュービクル内部の点検を行います。以下の点を重点的に確認します。

  • ①計器が正確な数値を示し、正常に動作しているか
  • ②内部部品に劣化や損傷がないか
  • ③部品から異音や異臭が発生していないか

多くの部品が使われ高電圧の電気が流れているキュービクルでは、1か所の異常が重大事故につながる可能性もあります。そのため、小さな異常も見逃さないように点検項目が定められています。

年次点検

電気事業法では、月次点検に加え1年に1度の年次点検の実施も義務付けられています。月次点検とは異なり、年次点検はキュービクルの稼働を一時的に停止し、施設全体を停電状態にして行います。

この点検では、通常の稼働状態では確認できない部品の内部や隠れた箇所を詳細に検査します。特に、高電圧が流れるケーブルや変圧器など、劣化が早い部品については、劣化や損傷の進行度を注意深くチェックし、必要に応じて修理や交換を行います。

キュービクル保安点検にかかる費用

キュービクルの保安点検費用は、施設の規模や点検内容によって異なりますが、一般的には1回あたり1~5万円程度です。たとえば、小規模な施設(コンビニなど)では1万円程度、大型施設(工場や商業施設など)では5万円程度が目安とされています。ただし、この費用は保安点検のみを対象としており、部品の修理や交換が必要な場合には追加費用が発生します。

また、保安点検を外部業者に委託する場合、その費用は業者によって異なるため、事前に詳細を確認することが重要です。委託先とよく相談し、見積もりや契約内容を十分に検討しましょう。

キュービクルの点検を怠った際のリスク

キュービクルは高圧電気を扱う設備であり、その安全性を維持するためには定期的な点検が欠かせません。しかし、点検を怠ると、どのようなリスクが生じるのでしょうか?

ここでは、点検を実施しない場合に起こり得るリスクを詳しく解説し、定期点検の重要性について改めて説明します。単なる設備の故障で終わる場合もありますが、場合によっては次のような事故事象・事態に発展する可能性があります。

  • 停電事故
  • 波及事故
  • 感電・火災事故
  • ランニングコストの増大

停電事故

キュービクルは、施設内の電気設備に電力を配電する重要な役割を担います。しかし、キュービクルが故障すると配電が停止し、施設全体が停電状態に陥る可能性があります。これを「停電事故」と呼び、施設の種類によっては深刻な影響を及ぼします。

たとえば、工場では生産ラインが停止し、莫大な損失が発生することがあります。また、病院では医療機器が使用不能となり、患者の安全に直接影響を及ぼす可能性があります。

停電事故の原因としては、小動物の侵入や落雷などの外部要因も考えられますが、設備自体の経年劣化が主な原因となる場合も多いです。

波及事故

停電事故は、影響が施設内に留まらず、近隣の外部施設にまで広がる可能性があります。このような連鎖的な停電を「波及事故」と呼びます。

波及事故の背景には送電の仕組みが関係しています。電力は変電所から送電線を通じて供給されますが、特定の施設で停電が発生すると、変電所の保護装置が異常を検知します。その結果、送電線や関連設備を守るために自動的に送電が停止され、同じ送電ルート上にある他の施設も停電する事態に陥るのです。

波及事故は、多数の施設に影響を与えるだけでなく、事業者には多額の損害賠償責任が生じるリスクがあります。

感電・火災事故

キュービクルは電気設備であるため、劣化により漏電のリスクが生じることがあります。漏電を放置すると、作業員が近づいた際に感電事故が発生する可能性が高まります。特に、キュービクルは高電圧を扱うため、一度事故が起きれば深刻な被害を引き起こすことがあります。

さらに、漏電が周囲の可燃物に引火することで火災が発生するリスクも無視できません。火災事故は設備の損傷だけでなく、人命に直接影響を与える重大な事態を引き起こします。

ランニングコストの増大

最後に挙げるリスクは直接的な事故ではありませんが、事業者にとって大きな課題となり得る「ランニングコストの増大」です。

キュービクルは、定期的に保安点検を行い、必要に応じて部品を交換することで、効率良く電力を利用する状態を維持できます。この「効率が良い」とは、受電した電力を無駄なく活用できることを指します。

一方で、点検が不十分で設備の劣化が進行すると、電力損失が増え、受電した電力を十分に利用できなくなります。この状態を放置すれば、結果として電気代が増加し、ランニングコストが上昇してしまうのです。

確かに保安点検には費用がかかりますが、点検を怠った場合に生じるリスクや無駄なコストを考慮すれば、定期点検の重要性が一層明確になります。

キュービクルの保安管理業務

キュービクルの保安管理業務とは、定期点検をはじめ、設備の安全性を維持するために行うさまざまな管理業務を指します。ここでは、キュービクルの保安管理業務について詳しく解説します。

業務内容

保安管理業務には、定期点検や臨時点検、事故対応、作業員の確保、さらに作業員の管理といった幅広い内容が含まれます。

特に重要なのは、これらの業務を実施する作業員が専門資格を持っていることです。また、作業員との契約形態に応じて、管理方法や対応範囲が変わるため、適切な契約や管理体制を整える必要があります。

定期点検

電気事業法により、キュービクルには「月次点検」や「年次点検」といった定期点検の実施が義務付けられています。

ただし、キュービクルに遠隔監視装置を設置し、基準を満たしている場合には、月次点検を毎月ではなく隔月にすることが認められています。遠隔監視装置は、漏電や異常過熱などが発生した際に、自動的に管理センターへ異常を通知する仕組みがあり、これにより迅速な対応が可能になります。

臨時点検

異常が発生した際や、部品の劣化が進行している場合には、定期点検とは別に臨時点検を実施し、状況に応じて修理や部品交換などの対応を行います。

事故対応

漏電や火災などの事故が発生した際には、迅速に現場へ出動し、適切な対応を行う必要があります。専門の資格を持った人が対応を行い、必要に応じて処置していきます。

作業員の確保

点検や事故対応は、電気主任技術者など、必要な資格を有する専門技術者が実施する必要があります。また、事故が発生した場合には、状況に応じて電気工事士などの技術者が加わり、迅速かつ適切な対応を取らなければなりません。

作業員の管理

キュービクルの点検には、施設が電気主任技術者を確保することが必要です。これには、契約方法として主に2つの選択肢があります。

直接雇用

1つ目は、直接雇用です。施設を管理する会社が電気主任技術者を直接雇用契約して点検や管理を行ってもらいます。

対応が素早くでき、しっかりと管理をしていれば、事故の少ない安全な状態を保つことが可能であることがメリットです。

一方、直接雇用して常駐させるには複数人を雇用しなければならず、人件費が多くかかってしまうデメリットがあります。

外部委託する

2つ目は、キュービクルを管理する監視サービス会社と契約を結び、電気主任技術者を派遣してもらう方法です。

直接雇用では、契約内容や点検項目などは施設側と内容を作成して実施していく形になりますが、管理会社と契約を結べば、基本的には管理会社が全て作業や管理を行ってくれます。

しかし、管理会社もさまざまであり、電気主任技術者が事業者として1人親方として会社を経営している場合もあります。そのため、契約内容などの確認はしっかりと行う必要があります。

キュービクル保安点検を外部委託する際のポイント

キュービクルの保安点検は、一定の基準を満たした外部業者に委託することが可能です。ただし、業者によって点検の品質や対応が異なるため、慎重に選定する必要があります。ここでは、信頼できる業者を選ぶために押さえておくべき重要なポイントを2つ解説します。

  • 過去の点検実績
  • アフターサービスの充実度

過去の点検実績

最初に注目すべきポイントは、業者の過去の点検実績です。

2004年以前は、保安点検の委託を受けられるのは国が指定した業者に限られていましたが、2004年以降は基準を満たした民間企業も受託可能となり、選択肢が広がりました。

その中で、信頼性の高い業者を選ぶには、豊富な点検実績があるかどうかが重要な指標となります。点検実績が多い業者は、それだけ多くの現場を経験しており、保安点検の品質や関連するサービスの質が高いと期待できます。

また、現場経験が豊富な業者であれば、施設のニーズに応じた的確な提案を行ってくれる可能性があります。

アフターサービスの充実度

業者によっては、点検後のサポートとして充実したアフターサービスを提供している場合があります。

保安点検は、停電や火災などの事故事象を未然に防ぐ重要な役割を果たしますが、すべてのリスクを完全に排除することは困難です。そのため、万が一事故が発生した際に備え、設備費用や施工費用の補償、緊急メンテナンスの対応を含むアフターサービスが充実している業者を選ぶことが重要です。

保安点検だけでなく、万が一の事態を考慮し、事前にアフターサービスの内容を十分確認しておくことをおすすめします。

キュービクルの点検に関して知っておくべきこと

設備の管理責任は、施設側にあります。そのため、施設管理者は維持費や設備費をできる限り抑えたいと考えることが一般的です。しかし、適切な点検を怠ると、事故の発生によって多額の賠償金や修理費用が発生するリスクが高まります。

結果として、初期の節約が大きな損失につながる可能性があるため、定期的な点検の実施が極めて重要です。最後に、キュービクルの点検に関して知っておくべきことを解説します。

  • キュービクルには耐用年数・寿命がある
  • 部品ごとに耐用年数は異なる
  • 寿命を延ばすためのポイント

キュービクルには耐用年数・寿命がある

キュービクルに使用される部品には、安全に使用できる期間である「耐用年数」が設定されています。ただし、実際の寿命は、使用環境や日常の管理方法によって大きく左右されます。

耐用年数とは、設計上安全に使用できるとされる期間を指します。一方、寿命は、実際に使用可能な期間を意味し、メンテナンスの質や使用状況によって延びる場合もあります。

部品ごとに耐用年数は異なる

キュービクルに使用される部品の耐用年数は種類によって異なります。耐用年数が長い部品では約15年、短い部品では約10年とされているのが一般的です。

ただし、これらの期間はメーカーが設計上の基準として定めたものであり、実際の使用可能期間は、メンテナンスの質や使用環境によって延ばせる場合もあります。

寿命を延ばすためのポイント

部品の寿命を延ばすためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。点検時だけでなく、日常的に清掃を行い、劣化した箇所の補修や修繕を徹底することで、部品交換よりもコストを抑えつつ寿命を延ばすことが可能です。

特に、高圧電流が流れる部品は負荷が大きく、劣化が進みやすい傾向があります。そのため、交換が必要な部品は速やかに交換し、補修で済む箇所は適切な対応を行うことが重要です。

また、電気主任技術者の経験や管理会社の技術力も寿命に大きく影響します。信頼性の高い技術者や管理会社と契約することで、正確な判断と最適な対応が期待できます。

さらに、施設の使用目的や電力需要に応じて、キュービクルそのものを見直すことも一つの方法です。メーカーによって特長が異なるため、適切な製品を選ぶことで、運用コストを削減しつつ効率的な管理が可能になります。

まとめ

キュービクルは、工場や病院、オフィスビルなどの大型施設で安定した電力を確保するために欠かせない設備です。ただし、その適切な運用には、定期的な保安点検が不可欠であり、電気事業法によって実施が義務付けられています。点検を怠れば、停電や感電、火災などの重大事故につながり、場合によっては多額の損害賠償や修繕費が発生するリスクを抱えることになります。

また、保安点検は単なる義務としてだけでなく、設備の寿命を延ばし、運用コストを抑えるための重要な手段でもあります。外部業者に委託する際は、業者選びが結果に大きく影響するため、実績やアフターサービスを含めた品質をしっかりと確認することが大切です。

キュービクルの点検は、施設の安全と効率的な運用を支える要であり、計画的な管理が長期的なリスク低減につながります。最適な点検や管理を実現するために、信頼できる専門家への相談を検討してみてはいかがでしょうか?

小川電機株式会社は創業60年以上の歴史を持ち、これまでに多くの実績を積み上げてきました。キュービクルの設置工事や修理はもちろん、キュービクルの点検の実績も豊富です。万が一トラブルが発生しても迅速に対応でき、キュービクルに関するすべてをお任せいただけます。

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